うさぎドロップ2巻

どこかで読んでおもいだせないのだけれど、誰かが宇仁田ゆみの描く主人公にはおんなじ倫理観みたいなものが備わってるといっていた。いわれてみればそのとおりだ。
彼らは日常の中のちっちゃな悪意とか無関心とかに敏感で、それを放っておくことがどうしてもできないのだけれど、それは「こうでなくてはいけない」と立ち上がる正義感ではなく、「これでいいんだろうか?」と立ち止まる賢さに近い。それでいて行動を起こす強さもあるのだ。そんな登場人物が、宇仁田ゆみのマンガの魅力のひとつなのだと思う。