2011-01-01から1年間の記事一覧

コードウェイナー・スミス『ノーストリリア』

浅倉久志訳、ハヤカワ文庫。 少年は地球へやってきて、なみはずれた冒険を重ねたすえに、自分のほしいものを手にいれ、ぶじに帰ることができた。お話はそれだけだ。 そう、その通りの、愛と勇気のお話だった。ティプトリーやディック的な悪夢のようなものか…

ところで

毎月ごとの記事もおぼつかないありさまだけど、たぶん二ヶ月にいっぺんくらいならまだ続けられると思うしそれぐらいで書いていきたい。まとまった文を書く気がないだけで私は元気です。twitterとかはてなハイクにはいるので生死が確認したいような人はそっち…

半年、あるいは十年経って

偶然震災と利害関係がないからか報道を避けてたからかわからないが、日常に対する考え方も、電力会社や国に対する心証もとくに変わりはない。根拠はないがまあ大丈夫だろう、と思っていたのが、やっぱりだめだった、というだけで。最近の九電のやらせメール…

鮎川信夫『死んだ男』と昔のこと

鮎川信夫の『死んだ男』という詩をたぶん国語の教科書で初めて読んだとき、なんだか気取った言葉遣いだと思って、「埋葬の日は、‥‥」から始まる最後の部分と、特によくわかるような気がした終わりの二行以外はあまり感想も持たずに忘れてしまった。最近偶然…

七月尽

悔いているわけではないけれど、人生で一二を争うほど安易なひと月を過ごしてしまった。もう少し塞いでいるほうが慣れているのでどうも一ヶ月も過ぎた気がしない。 そんなときでもあいかわらずやる気だけはない。ないので不義理もする。見てないだろうけど謝…

私と祖父

五月の上旬に母方の祖父が亡くなって、数日前に四十九日の法要に行ってきました。もう高齢でしたし、私の母親は末の妹なので、特に葬儀に当たって私がしなければならないこともなく、いつもと同じように過ごしたかったのでここには書きませんでした。 私の家…

五月

ちょっとしたことで年始から東京にいたのですが、南房総に戻ってきました。スカイツリーの近くだったよ。 三月十三日のスカイツリー。

中島敦『光と風と夢』のちょっとした誤謬と思われる記述について

中島敦の唯一といっていい長編、『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』を著したロバート・ルイス・スティーブンスンを描いた『光と風と夢』(数年前から途中で積んでいる)に次のような段落がある。青空文庫から引用する。 生垣の中にクイクイ(或いはツイツイ…

地震

携帯回線が落ちてるのでいちおうここに書いておきますが無事です。連絡まで。

支倉凍砂『狼と香辛料 16』

先日読了。 途中までロレンスの影が薄くてどうなることかと思ったけれど、最後きっちりホロと一緒に主人公らしいところを見せていて安心。ホロと一緒に、ってところがクライマックスの書き方として実にこの作品らしくてよかった。 思えば狼と香辛料を読んで…

二月が終わった

一年振りに二月の短さを思い出しては忘れるなど。また来年。

あけましておめでとうございます

いつの話だ。ブログに書く内容が年を経るごとに少なくなってゆく。言いたいことには限りがあるのです。 今年もよろしくどうぞ。初日の出ではないけれど元日の朝の空。