上から目線納め

古来火星人襲来、飛躍するならば黒船来航さらには死の舞踏の時代からメディアというものの主要な機能の一面は恐怖の伝播であった。
最近インターネット上で見た話題から恣意的に、警察官のあるジャーナリストへの不当な取調と、東京都のマンガアニメ表現規制条例反対運動を取り上げると、どちらも「いつ自分の身に降りかかってくるかわからないぞ」という恐怖が副次的に送信されていると思うのだが、つまりこれは従来メディアが警察による監視の強化やマンガアニメの検閲の必要性を後押しする形で治安の悪化や(性)犯罪の増加という恐怖を伝えることへの対抗として恐怖の鏡像が作られているといっていい。
これらの話題からインターネットのメディアとしての成熟を恐怖喚起機能の充実として感じられた次第である。