ニュータウンの子供たち

ニュータウンでは道端で親子連れの子供が泣いているのをよく見る。幼児の泣き声は記憶と感情に働きやすい。痛い、悲しい、そんな気持ちが私にも伝わってくるけれど、頭をぶつけただとか、お菓子を落としただとか、自分がもうその程度の刺激には慣れてしまっていることも自覚されてなんだか寂しくなる。
たまに怒りながら泣いている子供もいる。こちらは見ていると少し可笑しくなってくるのだけれど、もうその程度の怒りでは何も解決しないことをわかってしまっているから他愛なく、可笑しいのだと思い当たって、なんだか知らない間に疲れていたことを指摘されたような気分にもなる。