2010-07-22から1日間の記事一覧

田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』角川文庫

前にサガンの『ブラームスはお好き』を読んだときも同じだったけれど、だいたいが中年の女性の恋愛ものなので、普段読んでいる小説と大分毛色が違ってついて行くのが難しかったが、人間をみっともなさや冷酷さや優しさ、及ばないところや優れたところなどが…

尾形亀之助『色ガラスの街』『雨になる朝』『障子のある家』

なんだか概ね簡素で短くて平板で退屈なんだけど、それがかえって自由で枯淡にも思えて、慣れてくるとときどき奇妙なところやロマンチックなところ、寂しさも感じられるようになって、不思議と気に入ってしまった。 そんな後で『雨になる朝』の後記や、『障子…