読書

「よかった探しリース」

よかった探し! 懐かしい言葉。しかしクリスマスらしい企画だとも思う。結城浩さんへの礼を込めて。 ←左手/よかった探しリース/右手→ 主催者の結城さんの「数学ガール」が読めてよかった。数字に弱くて仕方のない俺だけど、数学のよさ、美しさをごく入りやす…

在原竹広、桜色BUMPシリーズ

短期間に全巻読んだんだが雰囲気がとてもいい。奇談に青春小説を乗っけて薄くしたような。悪く言うなら地味なのだけれど、主人公格の登場人物が少年漫画的な特別な力や立場(古武術の伝承者でとか、世界の命運を握っていてとか)や、突飛な思考(この先生き…

モブ・ノリオ、介護入門

文庫版。単行本でもいちおう読んだのだけど改めて。 作者の気迫にやられる。あたまがぐるぐるする。明日死んでもおかしくないギリギリっぷり。でもとにかく文章のリズムが絶妙で、ページをめくる手が止まったりしない。雲上回廊の人もいってたけど、向井秀徳…

この手の記事を見るといつも思う

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_syushoku_saiyo__20070928_3/story/28fuji320070928018/ 東京女学館大学国際教養学部の西山昭彦教授はこう見る。 「彼らは“生弱”。幼い頃から親や先生から叩かれた経験もなく、傷ついた体験もない。上司に…

8月に読んだもの

最近のものばかりだからか、自分にしては多く小説が読めた。☆はおすすめ。★は泣ける。 小説 堀江敏幸 熊の敷石☆ いつか王子駅で 梨木香歩 村田エフェンディ滞土録☆★ 三浦しをん 風が強く吹いている ロマンス小説の七日間 瀬尾まいこ 卵の緒 江國香織 がらく…

安南の王子

集英社文庫、山川方夫。夏の葬列を読んだのは一年半前か。 表題作とバンドの休暇はモラトリアムの華やかで賑やかな生活が一瞬で自殺に裏返る話。ある意味爽やか。あとは回想を主題にした短編が2つと、私小説的なのが1つ。情景の描写は綺麗なんだけど、内面の…

悟浄出世、悟浄歎異

テーマそのものは中島敦に共通した感じのある、頭でっかちな人間の煩わしさなんだけど、真似の出来ない文体がどうにもいい。 まだまだ、俺は悟空からほとんど何ものをも学び取っておりはせぬ。流沙河(りゅうさが)の水を出てから、いったいどれほど進歩した…

リハビリ

いつ買ったか忘れたものの感想。 From a smalltown 『棘に毒』の歌詞のリズムが奇妙な感じで好き。 GRAPEVINEは本当にハズレがない! パノラマデリュージョン1 二十面相の娘は少しだけ読んだことがあったけど、小原愼司のマンガを買うのは初めて。あんまり洗…

うさぎドロップ2巻

どこかで読んでおもいだせないのだけれど、誰かが宇仁田ゆみの描く主人公にはおんなじ倫理観みたいなものが備わってるといっていた。いわれてみればそのとおりだ。 彼らは日常の中のちっちゃな悪意とか無関心とかに敏感で、それを放っておくことがどうしても…

水の鳥

山田玲司売れてないんじゃないかとか書いてたら新刊が出た。やった。題はもちろん手塚治虫の火の鳥から。 これはいままでの山田作品のなかで一番手にとってもらえるんじゃないだろうか。一冊だから気軽に買えるし、短編集だからクライマックスが各話ごとにあ…

ゼブラーマン漫画版

もやしもんを買った本屋に偶然おいてあったので全巻まとめて衝動買い。紀伊国屋とかにはあるんだけど。途中まで雑誌で読んでたし、終わりが気になってはいたんけど、本棚の空きがないのでなんとなく様子見、でも買ってよかった。 良いラストだった。熱い。作…

もやしもん4巻

年末のごたごたで見逃してたのを今日やっと買った。もちろんフィギュア付かないほう。 今回はいつも以上に菌たちがかわいい。主人公のほうはなんかラブコメ入ってきたけど。

青い花2巻

志村貴子の新刊。 青い! 読んでて恥ずかしくなってくるぐらい青い! 女の子同士の恋愛モノなので抵抗のある人にはおすすめできないけど、あいかわらず独特の間の取り方とか、雰囲気作りとかが他の作品とはまた違った形で発揮されてる感じ。 敷居の住人をブ…

プラネタリウムのふたご

いしいしんじの最近出た文庫。 だまされることは、だいたいにおいて間抜けだ。ただしかし、だまされる才覚がひとにないと、この世はかさっかさの、笑いもなにもない、どんづまりの世界になってしまう。 この人の書く話には、誰もが一度は親しんだことのある…

メイド諸君!

きづきあきらの新作。ヨイコノミライに続くオタクもので、またどうにもひどすぎる登場人物ばっかりだったら売っちゃおうかと思ったけど杞憂だった。作り話の部分がネガティブなほうに向いてないので、嫌な気分にならずにコメディとして楽しめる。これなら読…

借りたもの

11/5、新潟からの来客が本を大量に置いていった。すこし感想。 さよならトロイメライ2-6。1巻は客が在学中に借りて読んだ。巻を重ねるごとに戯言シリーズっぽくなってくのはなんなのか。異能の家系とか出てくるし。6巻はミステリ要素が何処にもないし。スト…

愚者のエンドロール

しまった。青春小説というよりはぐっとミステリ寄りじゃないか。つまり俺には面白さがよく分からない。残念だ。

氷菓

早速読んだ。実に面白かった。これがデビュー作というものか! アイスクリーム。

アフターダーク

村上春樹。なんか大学の生協で買うのが恥ずかしかったのでアマゾンで一緒に注文。 映画を意識したような、「私たち」が主語だったり、視点について言及したりする文章が印象的。 ストーリーとしては終始抑え目、「海辺のカフカ」や「ねじまき鳥クロニクル」…

ラ・ロシュフコー箴言集

二宮フサ訳、岩波文庫。 過ちを犯した人々に向かってわれわれがする説教には、善意よりも傲慢のほうが多分に働いている。そしてわれわれは、彼らの過ちを正そうというつもりはそれほどなしに、むしろ、自分がそんな過ちとは無縁であることを彼らにとくとわか…

読んだもの

A・C・クラーク、幼年期の終り。壮大だった。もしホントにオーバーロードみたいな存在が地球に来たとして、それから黄金時代は来るんだろうか? ラストはちょっと気持ち悪いなあ。オーバーロードのような生物のほうが個人的には好きだ。本筋とは関係ないけど…

狐憑、環礁

今日も中島敦。 狐憑。クリスマス・テロルで佐藤友哉が引き合いに出してたのを覚えてる。物語の始まりの物語。短いけど、とても淋しい話。時間はかからないので是非。 環礁。気怠く暑く光る、南の島が目に浮かぶ。夏にぴったり。

少女ファイト

日本橋ヨヲコの久しぶりの新刊。相変わらず熱い。 最初から登場人物が多いけどこの後どうなっていくのか楽しみ。

狼疾記

また中島敦。自分の中に入って来過ぎる。読んで混乱した。

狼と香辛料

評判らしいので、1と2両方買ってみた。楽しくて読みやすい、まさしくラノベ。 取材がいいのだろう、経済や歴史、宗教などの要素が上手く取り入れてあるし、主人公二人組みの掛け合いもお互いひねくれてて面白い。 ホロの口調はちょっと謎。どこの吉原か大奥…

アンゴウ

青空文庫が待てないので大学で探してみた。授業の間の数十分で読んだんだけど、坂口安吾ってこんな短編も書いてたんだ。ちょっといい話、みたいな。 ミステリ仕立てだけどとても上手い。さすが。

ラッシュライフ

伊坂幸太郎2冊目。 おもしろい、おもしろいが悔しい。めちゃくちゃ引っかけられた。 どうして叙述トリックに引っかかるとこんなに悔しいかな。

春期限定いちごタルト事件

借りた米澤穂信本2冊目。内容紹介の「ライトな探偵物語」そのまま、とても楽しく読めた。小佐内さんかわいいなあ。 続けて夏期限定トロピカルパフェ事件を読みます。

夏期限定トロピカルパフェ事件

「高いとか安いとか、そういうことじゃないの。……わたしは綿菓子を舐めるのよ」 思わず笑った。 借りた米澤穂信本ラスト。コメディだったのが知らない間に青春+恋愛(?)風味に。続きが気になって仕方ない終わり方だった。 まいったなあ。多分4部作になるん…

さよなら妖精

友達に借りた本。こういう本は感想を書くのが余計な感じ。とてもよかった。 Amazonのレビューでは主人公たちが世界情勢に暗すぎるという意見もあったけど、これくらいの認識じゃないのかなあと思う。俺が高校三年のときバルカン半島のことなんてどれだけ知っ…